2011年11月22日火曜日

エージェンシートレーディングデスクとは何か?



ディスプレイ広告についての記事やレポートを読むと、「Agency Trading Desk (エージェンシートレーディングデスク)」という単語に出くわすことが多いと思います。

この単語、語義から何となく意味が想像できそうな反面、結局どんなものなのかイマイチよく分からないという方は多いのではないでしょうか。私もDSP との違いがいまひとつ分からずもやもやとしていたところ、北米の広告事業者団体である ANA (Association of National Advertisers) が簡潔にまとまった資料を出してくれていました。


リンク(PDF): Agency_Trading_White_Paper.pdf


ANA のVPであるBill Duggan氏は、AdExchanger.com のインタビュー記事「ANA Exec Duggan Reviews Whitepaper For Marketers On Agency Trading Desks」の中で、" この資料を作ったきっかけは? " という質問に対して以下のように答えています。

What were the triggers for the ANA creating this white paper?

A member of our Board of Directors came to us in the summer and said, "What's ANA's perspective on agency trading desks?" And people like myself said, "What's an agency trading desk?"

So, I asked our Marketing Knowledge Center to do a little due diligence to see what we could find about agency trading desks, and we found a couple of articles that were somewhat inflammatory about agency trading desks.

Then we found this great link to a YouTube video where there was a moderator at a conference, and three panelists. The moderator said to the panelists, "What's your view of agency trading desks?" and all three said, "What? Huh? Um?"

Then, in the committees that I manage - over the course of a month and a half, five or six different committees - I asked the question, "Do you know what an agency trading desk is?" 80% of the audience did not. 10% did, but it was kind of fuzzy. Another 10% did, and had some more intimate knowledge.

Part of our first step was an education process, where we ran two committee meetings where the purpose was to invite in experts on agency trading desks to help educate us. Those people were recognized in the acknowledgments of the white paper.

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" この夏に、あるANAのメンバーから「ANA のエージェンシートレーディングデスクに対する展望は?」と問われて、「エージェンシートレーディングデスクって何?」と聞き返してしまいました。

これではまずいと思い、ANA のマーケティングナレッジセンターに調べてもらったところ、エージェンシートレーディングデスクに関するいささか扇動的な記事を見つけることができたのです。

その中には、あるカンファレンスでモデレーターが3人のパネリストに「エージェンシートレーディングデスクについてどう思う?」と質問したところ、パネリスト全員が「えっ、なにそれ?」と困惑しているYouTube のビデオも含まれていました。

私が運営しているいくつかの委員会でも「エージェンシートレーディングデスクを知っているかい?」と質問したところ、80% は何も知らず、10% は知っているが曖昧な理解で、残りの10% だけある程度理解している、という状態でした。

ANA がするべき最初のステップとして必要なのはエージェンシートレーディングデスクに関して知ることだと思い、専門家を招いて勉強会を開催し、この資料を作ることになったのです。 "


このインタビュー記事でも語られているとおり、エージェンシートレーディングデスクに関しては、北米でもまだまだ理解が進んでいる状態と言えません。ANA の作成した本資料は、エージェンシートレーディングデスクが生まれた背景も含めて簡潔にまとめられており、まずは全体を大づかみするには丁度よい文献だと思いますので、以下、雑な訳で恐縮ですが抄訳し紹介してみたいと思います。





エージェンシートレーディングデスクとは何か?
エージェンシートレーディングデスクには色々な定義があります。

フォレスターリサーチ社は、「エージェンシートレーディングデスクは、DSP やオーディエンスターゲット技術の上位レイヤーにあたり、入札ベースのメディアやオーディエンスの広告在庫を管理するシステムを広告会社内で集中的に運用する組織や機能の総称である」と定義しています。

その他にも、エージェンシートレーディングデスクは以下のように表現されることがあります。

  • オーディエンス情報やメディアをリアルタイムで売買する方法

  • 株式市場のように検索連動型広告だけでなくディスプレイ広告もリアルタイム取引を可能にするシステム

  • オーディエンス情報を購入する商社のような役割

  • データとテクノロジーによって広告主がオーディエンス情報をもっと効率的に購入することを可能にするプラットフォーム




  • メディアへのインパクト
    エージェンシートレーディングデスクは、Google のDoubleClick Ad Exchange や、Yahoo! のRight Media Exchange をはじめとして、DSPを通じてRTB取引を供給するサプライヤーの動きに合わせるように、まずはオークションベースのAd Exchange に代表されるディスプレイ広告市場で最初に適用されました。一般的には、これらのサプライヤーによって売買が可能になった広告在庫は、アドネットワークにある種売れ残りとして渡していた広告在庫でした。

    さらに、最近ではディスプレイ広告だけでなく、オンライン上のビデオ、モバイル、ソーシャルメディア、そして検索連動型広告も扱えるようになってきています。また、一部の事例としては、デジタルサイネージのようなOOH広告や、ネットTVのような媒体も扱うようなケースも出てきています。



    どんなプレイヤーがいるのか
    エージェンシートレーディングデスクには、大きく分けて、大手広告会社と独立系ベンダーの二種類に分かれます。ほとんど全ての大手広告会社はエージェンシートレーディングデスクを保有していて、それ以外に大手の傘下でないいくつかの独立系のベンダーが存在している、という感じです。



    大手広告会社
  • Havas – Adnetik (spun off as an independent company in 2010)

  • IPG – Mediabrands Audience Platform (includes Cadreon)

  • MDC – Varick Media Management

  • Omnicom – Accuen

  • Publicis – Audience on Demand

  • WPP – Xaxis



  • 独立系ベンダー
  • Accordant Media

  • The Trade Desk




  • ちなみに、日本ではプラットフォームワン社の提供するMarketOne が代表的なところでしょうか。




    なお、プラットフォームワン社は2011年4月にAdmeld社の「米国のRTB(リアルタイム・ビッディング)取引の現状と今後の展望について」というレポートを日本語訳したものをリリースしています。エージェンシートレーディングデスクを理解する上でも有用なレポートなので、併せてどうぞ。

    USマーケットアップデート:アドメルド社提供「本格化するRTB取引」
    (PDFはこちら



    エージェンシートレーディングデスクの起こり
    北米では、2007年から2008年頃に以下のような理由からエージェンシートレーディングデスクが誕生したと考えられています。


  • 高い労働コスト

  • デジタルメディアの配信や売買の業務は、伝統的なこれまでのメディアのそれと比べて3倍以上のコストがかかると言われており、広告代理店はデジタルメディアの隆盛に併せてより効果的で効率のよい方法を常に模索する必要があったこと。


  • 新しいテクノロジーの出現

  • 新しい広告テクノロジーやターゲティングツールが普及するにつれ、広告代理店はデータを管理しターゲティングを可能にするプラットフォームに投資を続けてきたこと。また、オーディエンスターゲティングが一層自動化されたことによって、複雑なオペレーションにかかる業務負担が劇的に改善されたこと。


  • 高いマージンと中間事業者の介在価値の低下

  • 複雑なデジタルマーケティングの環境により、アドネットワークのような多くの中間プレイヤーが登場し、それらが恒常的に高いマージンを得ていたこと。広告代理店は介在価値を出すためにそれらをまとめつつ、再分配することでアドネットワークのマージンを代理店自身と広告主に還元する必要があったこと。


  • 無駄の削減

  • 広告主と広告代理店は、無駄を削減しキャンペーンのパフォーマンスを向上させるためによりよい方法を常に模索していたこと。ちなみに、ある広告代理店のシニアエクゼクティブは「コンテンツターゲットは本質的に無駄である。この方式でターゲットされたユーザーの90%は広告主の製品を欲しがっていない」と言っているそうです。(それを言ったらほとんどの広告が…)


  • 新しい人材の確保

  • デジタルメディアのプランニングや売買は、複雑で、単純労働に多くの時間を割くことを強いられ、管理上の負担が非常に大きいものだったこと。ある広告代理店のエグゼクティブが「複雑な広告運用は社員を死に至らしめてしまう」と言っているように、デジタルマーケティングの運用負担はどの国でも深刻なようです。オーディエンスターゲティングはこれらの負担から代理店を解き放ち、データやテクノロジー、自動化は新しい才能を広告業界に呼び込むと言われています。



    エージェンシートレーディングデスクのメリット
    エージェンシートレーディングデスクは以下のような利益をもたらすと考えられます。


  • より精緻なターゲティング

  • エージェンシートレーディングデスクは個々人にターゲットするシステムのため、従来のパッケージされたインプレッションと比べ、よりユーザーの興味関心に則した広告表示を可能にします。広告代理店はユーザーの行動様式を定義したリストを作成し、独自のアルゴリズムと入札機能を持つDSP を使ってリアルタイムにキャンペーンのパフォーマンスを最適化することができるようになります。


  • より深いインサイト

  • エージェンシートレーディングデスクは、キャンペーンの成果や効率に影響する要因が何なのか、オフラインキャンペーンがオンラインにどのような影響を与えるのか、といったデータの深い分析を可能にします。


  • より良いサービスの統合

  • エージェンシートレーディングデスクが大手広告会社のグループ傘下でのデジタルエージェンシーとして機能している場合、サードパーティ製のサービスを利用するよりサービスや機能の統合を推し進めることができます。広告代理店は個々のアドネットワークや広告媒体、DSPを通じて売買するよりも予算のコントロールがしやすくなり、一つのシステムにより多くの情報を入力することが可能になります。


  • より一層のROIの向上

  • エージェンシートレーディングデスクは、CPA、CPL(Cost per Lead)、低いCPMなどで、キャンペーンのより良いROIの実現を可能にします。



    どうやって利潤を得るのか
    エージェンシートレーディングデスクのビジネスモデルは広告会社によってまちまちです。しかしながら、多くは業務の対価としてのフィー(人件費など)、もしくはデータ分析やモデリング、システム利用料などの技術的なフィーとして計算されます。

    WPP のXAXIS の例を取ると、エージェンシートレーディングデスクは純粋にメディアフィーの増加分として利益に加算されます。XAXIS はいくつかのメディアを自身のリスクを負って買い付け、広告主にプレミアムを付けて再販します。プレミアムの根拠として、より精緻なターゲティングをするための様々なデータを付加し、トレーディングデスクの持つフリークエンシーキャップやアトリビューションモデリングなどのテクノロジーで最適化することによって再販するインプレッションの価値を高めています。そうすることで、広告主も結果的にアドネットワーク経由で出稿するよりよいインプレッションを買うことができ、キャンペーンの効果が向上します。

    ちなみに、XAXIS はこのビジネスモデルは透明性の確保のために広告主に提示するが、メディアから幾らで買い付けているかは、リアルタイム取引であるので提示が難しいことと、メディアパートナーとの契約により開示できないとしています。



    エージェンシートレーディングデスクへの批判
    エージェンシートレーディングデスクには以下のような批判があります。
    # (カッコ)内は私のツッコミです。



  • 透明性の欠如

  • 広告主は時々エージェンシートレーディングデスクを通じてメディアを買い付けているという認識がない場合があって、広告代理店からの説明が充分ではないのではないか。
    (ちなみに、この項目の根拠としてANA の会員が誰もエージェンシートレーディングデスクについて知らなかったから、と書いてあります。しかし、それは単なるキャッチアップ不足では…)


  • 二重の支払いが起きているのでは?

  • 広告主の中には、我々は広告代理店にメディアの運用を委託しているのに、代理店内の運用のために使うエージェンシートレーディングデスクのフィーも重ねて払っているのは納得がいかないという懸念を示す意見がある。(このあたりは以前から検索連動型広告の自動入札ツールでも同じような話がありますね)


  • 利害の不一致はないのか

  • エージェンシートレーディングデスクは構造的にメディアの買い付けとメディアの販売の両方を演じている。(どんな企業でも仕入れて販売するのは同じでは…)


  • メディアを値上げしているだけ?

  • エージェンシートレーディングデスクは自らのリスクでメディアを買い付け、プレミアムを付けてから販売する場合が多いが、プレミアムの値付けはシンプルなマークアップ(一律に一定の率を掛け合わせる方法)なのは単なるメディアの値上げであり、この方式では広告代理店は真のクライアントエージェントになることはできないのではないか。(これは日本でもよく「フィーかコミッションか」という議論になる部分ですね)


  • 運用委託されているだけ?

  • 大手広告代理店は、自社の傘下にあるエージェンシートレーディングデスクを利用するが、そのトレーディングデスクを利用するという決定は、自社の利益のためなのか、広告主のために最適な選択なのか、一体どっちなのだという疑問がある。(代理店傘下でないDSPを使ったほうが透明性が担保しやすいのではないかという意見ですね)


  • リベートの問題

  • メディアの買い付けを値引きするためや、リベートを得るために、メディアにアドサーバーのような技術インフラを供与しているのではないか。(これは鶏か卵か、みたいな議論ですね。広告の配信管理を自前でしっかりできるメディアばかりとは限らないですし)



    広告主はどうすべきか?
    エージェンシートレーディングデスクは多くの利益をもたらす一方で、広告主は自社の予算がどのように使われ、どのプレイヤーにどう分配されているかをもっと知る必要があります。

    広告会社(のエージェンシートレーディングデスク)も、独立系ベンダーも、それぞれ違ったビジネスを志向しています。エージェンシートレーディングデスクを通じて広告出稿をする広告主は、以下のようなステップを踏んでいくことが大事であると考えられます。

  • 広告代理店とちゃんと話し、エージェンシートレーディングデスクがキャンペーンに利用されているか確認すること。(代理店は逆にトレーディングデスクを利用する前に広告主に説明すること)


  • 利用している(していた)トレーディングデスクのビジネスモデルを理解すること。「ビジネスモデルはどうなっているのか?」といった質問や、技術コストなのか、分析コストなのか、それともデータ供与のコストなのかをはっきりさせる。


  • どのメディアがエージェンシートレーディングデスクを通じて買い付けられているのか理解すること。ディスプレイ広告だけでなく、動画やモバイル、ソーシャルメディアや検索連動型広告なども含まれる可能性がある。


  • 測定基準を明確にすること。量なのか、質なのか、効率なのかをはっきりさせて、その指標において、トレーディングデスクでの売買と旧来の方法で比較してどちらがパフォーマンスがよいか把握すること。


  • 広告代理店は敵ではなくパートナーなので、データから得られる洞察やレポートをお願いするなどして、これまでより一歩進んだ関係性を構築すること。


  • 広告代理店が自社の傘下のトレーディングデスクしか使わなく、それが自社にとって最良の選択ではない場合は、直接DSP と取引することも代替案として考えておくこと。


  • トレーディングデスクを使っていない場合、トライアルをしてみること。アドネットワークのようなこれまでの方法と比較してどのようなパフォーマンスになるのかベンチマークを得ること。





  • まとめ
    ANA のエージェンシートレーディングデスクに関するレポートは、ANA が広告主の団体であるということもあって、広告主側からの視点に立って記述されている箇所が多く見られます。批判的な記述が含まれている理由の多くは情報不足から発生していると考えられますが、一方で広告代理店側は新しいモデルに対応し、複雑化するデジタルマーケティングのオペレーションをどのように効率化して利益を出していくかという部分に腐心しています。

    各々の立場を尊重しながら、お互いにパートナーシップを深めていくことで、デジタルマーケティングの環境はより洗練を増していくのではないでしょうか。今後どういった流れになるのか、日本ではどうなのか、引き続きウォッチしていきたいと思います!



    2011年11月15日火曜日

    AdWords(検索)のしくみを一枚絵で眺めてみよう



    世の中に登場してから早10年が経ち、ディスプレイネットワークやモバイルやYouTube やらとその守備範囲を拡大し複雑化を続けるGoogle AdWords ですが、すべての基本は今でも検索にあると思います。

    AdWords の基本は、ユーザーの検索クエリ(情報ニーズ)に対して企業の適切な広告を掲示(情報提供)するしくみで、広告の反応に合わせて適切なレートで料金が加算されるシステムになっています。検索連動型広告の進化というのは、この適切な情報に対して適切に課金するために、情報提供の手段と課金システムの安定稼働とフェアネスの精度を担保するというところにその理由が収斂されていくように感じています。

    ですので、ここ最近さまざまなかたちで提供されているAd extension(広告設定オプション)は企業の情報提供の手段の多様化と理解できますし、広告のフェアネスの精度を担保するために広告の順位付けや課金のしくみがあると思えば、その計算方法は頭に入りやすいのではないかと思います。

    オーストリアのデジタルエージェンシーであるPulpMedia社が発表している "How Do Google AdWords Work?" というインフォグラフィックは、AdWords の基本である検索連動型広告のランキングの仕組みや課金方法、広告設定オプションの解説や簡単なチューニングの方法が一枚にまとまっています。基本に立ち返るという意味でとても大事ですし、きれいにまとまっていて図も多く分かりやすいので紹介します。


    リンク:
    How does Google AdWords really work?

    How does Google AdWords work? - infographic
    Infographic by Pulpmedia Online Marketing


    サッと眺めてみて、視覚的にとても分かりやすく作られていますね。
    印刷して机の前に貼る、なんてのもいいかもしれません。

    個人的にいいなと思った点は、以下の、実際の課金のしくみについて解説している部分です。




    俗に「品質スコアが上がればCPC が下がる」と言われる根拠ですね。逆に品質スコアが低いと上限CPC に限りなく近い金額が加算されたり、順位が著しく下がったり、広告が出なくなったりします。

    課金額の計算は AdWords を普段から使っている方なら常識のレベルでも、AdWords のヘルプの記述が以下のような曖昧な書き方になっていることもあって、意外とご存じない方もいると思います。

    実際のクリック単価(クリックに対してお支払いいただく料金)は次のような仕組みで決定されます。

    実際にお支払いいただく金額は、品質スコアと設定したクリック単価で獲得できる最上位の掲載順位に広告を表示するのに必要な最低限の金額となります。この金額を算出する際は、まず、お客様の広告の下に表示される広告の広告ランクが参照されます。その広告ランクを上回るために最低限必要な入札単価が、お支払いいただく料金となります(1 円単位で端数が切り上げられます)。

    ちなみに、上記の図は簡略化されていて、実際は「直下の広告ランク ÷ 自分の品質スコア + 通貨の最小単位」になるので、最下位の広告以外は日本であれば1円、アメリカであれば1セント加算されます。

    そこで、ボストンのSEMベンダーであるWordStream 社が作成したインフォグラフィックでは、このあたりがもう少しだけ細かく解説されているので併せて紹介します。


    リンク:
    How the AdWords Auction Works | WordStream

    © 2011 WordStream - a certified AdWords partner.



    なお余談ですが、Google が提供している AdWords の設定方法やしくみを解説した「AdWords スターターガイド(日本語)」という資料も分かりやすいので、はじめてAdWords を開始する方にはお勧めです。併せてどうぞ!

    AdWords スターターガイド(PDFです)
    http://www.google.co.jp/adwords/adwords_handbook.pdf



    2011年11月10日木曜日

    続:グーグルのマーケ資料をダウンロード



    だいぶ前に、"グーグルのマーケ資料をダウンロード" という記事で紹介した Think Insights with Google というサイトですが、「ガンガン更新していくぜ」と当時のGoogle のオフィシャルブログで公言していたとおり、ベータ版を卒業し、本リリースとなった模様です。


    リンク:
    Think Insights with Google


    以前までは、Google がよく企業のマーケティング担当者や広告業界の方々を集めて開催しているThinkシリーズの資料の公開が中心でしたが、今回は本リリースということで、これまでそれぞれバラバラに公開していた ”Zero Moment of Truth” や、”Our Mobile Planet” などの独立したサイトもThink Insights のカテゴリ内部の一つのコンテンツとして紹介されています。






    サイト自体は大きく分けて以下の4つのカテゴリに分かれており、

    LATEST INSIGHTS (最新動向)
    RESEARCH LIBRARY (リサーチ資料)
    PLANNING TOOLS (プランニングツール)
    FACTS & STATS (事実と統計)

    これに THINKING AHEAD という未来を考えるコラムのようなコンテンツがついています。

    これまでGoogle がリリースしてきた多くのデータやサイトが一同に介していて、かつ紹介ページ「Think Insights はデジタルのチートシートだ」と言っているとおり、今回の正式リリースは、Google が持つマーケティングに関する公開可能な資料を集めたポータルサイトという位置づけなんでしょうね。

    Here you will find a selection of the research, insights and ideas — from both inside and outside of Google — that informs our strategies, decisions, and products. There are videos, articles, interviews, and studies designed to bring you everything from high-level inspiration to deck-ready data points. Consider this your digital cheat sheet.


    新しく出た "Real-Time Insights Finder " という仰々しい名前がついているツールもありますが、これも結局はGoogle の各製品内にある便利な機能の紹介だったりするところも、このサイトの立ち位置を象徴的に表していると思います。



    いずれにしても、「ここに行けばとりあえずOK」というサイトができたのは、特にデジタルのマーケターとってありがたいことです。これから企画を練る際には、使えるデータやツールがないか、一度目を通しておきたいサイトですね!



    2011年11月8日火曜日

    リンクビルディングのやり方をまとめたチートシート



    前回、「Web担はSEOがお好き」というポストをしましたが、Web担が行なっている数あるSEO の施策の中でも一番重要かつ大変なのは、やはり(適切な方法での)リンクビルディングだと思います。

    ウェブサイトのコーディングや構成をいじる内部施策と違って、リンクビルディングは外部施策になるので、なかなかコントロールが難しいです。(だからこそグレーからブラックな手法が横行しやすいのでWeb担は騙されないように気をつけねばなりません。)

    今回は、その大変なリンクビルディングについてシンプルに解説してある資料を見つけましたのでご紹介します。

    以下は、Hua Marketing というオンライン代理店が作成した「How to build links(リンクの作り方)」というインフォグラフィックというかチートシートです。割とまともなことが書いてあるので、Web担の方でSEO の強化を検討されている方は、あやしい営業電話をかけてくるSEO業者に頼む前に、一度目を通されてはいかがでしょうか!


    リンク:
    How to Build Links [Infographic]




    以下を見ていただくと分かりますが、リンクビルディングというのは正攻法でやると本当に地道な作業なのだなと思い知らされます。


    [ Managing the Process ]


    なお、このチートシートは、SEO のコンサルタントである Shimon Sandler さんというコワモテのおじさんの記事Link Building Techniquesが元になっています。

    以下の部分はツールの紹介なのですが、画像なのでリンクがありません。元記事にはリンクがありますので、実際にどんなツールなのか気になった方はぜひご確認下さい。


    [ General Methods ]



    資料にも ”LB(Link Building) is Relationship Building” とあるとおり、リンクの構築は関係性の構築でもあります。あわせて、外部リンクは単純な検索順位の向上だけが目的ではなく、リンク元サイトとの関係性やそこから訪れるユーザーとの関係性の構築でもあると思います。

    SEO やソーシャルマーケティングなどといった狭い定義にとらわれず、リンクしたくなるようなコンテンツづくりと、それぞれが積極的に関係できるような仕掛けづくりが最大のリンクビルディングなのだなーと、このチートシートを見て改めて感じた次第です。



    2011年11月4日金曜日

    Web担はSEOがお好き



    企業のウェブマーケティングを担当している方(いわゆるWeb担)の仕事の範囲はかなり広いです。

    「これからはソーシャルの時代だ!」とFacebook やTwitter に手を出しつつも、これまでやってきた検索連動型広告、ディスプレイ広告やアフィリエイトは手を抜けないし、自社サイトの更新をしながらSEO対策をし、メールマガジンを書くそばでアクセス解析もやらなければいけません。よく使う管理画面だけでも複数あって、限られた予算とリソースの中で何をどう配分していったらいいのか、悩みは尽きないと思います。

    扱うメディアやデータが増え、それに付随して業務範囲が拡がってくる中で、「他の会社のWeb担はどうしているのだろう?」とふと気になる方も多いのではないでしょうか。


    Web担の本音を表したインフォグラフィック

    そこで、北米の事例になりますが、西海岸のオンライン広告代理店であるWebmarketing123 が先日発表した「2011 State of Digital Marketing Report」という資料にそのヒントがあるのではないかと思いますので、紹介します。

    リンク:
    2011 State of Digital Marketing Report
    # レポートのダウンロードには登録が必要です


    この資料は、今年の8月から9月にかけて行われた500以上の北米のWeb担への調査をもとに作成されており、中でも、調査の分母にB2BのWeb担が多いことが特徴です。

    実際のレポートには会社名やメールアドレス等の登録が必要ですので、ここではSearch Engine Land に引用されていた今回の調査が一枚にまとまったインフォグラフィックを以下に拝借します。





    SEO への投資が大きい

    個人的に面白いと思ったのは、以下の部分です。




    B2B/B2C に限らず、多くのWeb担が「SEO がもっともリードジェネレーション(見込み顧客の獲得)に貢献している」と答えているようです。

    特に、B2B のWeb担にいたっては全体の57% がSEOがもっともインパクトが大きいと答えています。B2Cでも41%です。この図には書いてないですが、「自社サイトへのトラフィックがオンラインマーケティングの成功を測る上でもっとも大事な指標」と答えているWeb担が多いことから、自社サイトへのアクセスのベースラインが検索エンジン経由のトラフィックで決まる、というケースが多いことが見て取れます。




    続いて、現在の予算に関しての調査です。B2Bでは、全体の約3分の1 がSEOにもっとも大きな予算を割いていると答えています。北米の検索エンジン系の記事では定期的にB2Bの必勝法みたいな記事が出ますので、やはりどの国でもB2Bのオンラインマーケティング担当者は苦労している様子が垣間見れます。B2Cに比べてPPCへの支出は少ないでしょうから、相対的にSEOの予算に占める割合が大きくなることも想像できますね。

    一方で、B2C ではPPC の比率が高まっているほか、ソーシャルメディアに力を入れている企業が多いことも特徴的です。




    最後に、来年(2012年)の予算に関しての調査です。ソーシャルメディアの予算は増加をすると答えた企業は60% に及んでいます。もともとPPC等に比べて予算は少ないはずなので、新しい分野に力を入れる企業が増えることは想像に難くないですが、驚いたのはSEO の予算が増えると答えた企業が多く、全体の53% にも達していることです。ソーシャルメディアの60% に近いですね。


    全体的にSEO への力の入れ具合が大きく、これからはソーシャルだ!と言っても、足元の取り組みや予算面ではまだまだ検索エンジンマーケティング、特にSEO への比重が大きいことが強調されていた内容でした。皆様の会社ではいかがでしょうか?  



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