先日、AdWords の管理画面に「トップページの推定入札単価」(英語だと「Top of page bid estimates」)というフィーチャーが追加されました。いろいろ思うところはありますが、まあそれはいいとして、AdWords には以前から入札単価によってクリックやコストがどのように変化するかをシミュレーションできる「入札単価シミュレーション」という機能があります。
このシミュレーションはGoogle 自身が
重要: 入札単価シミュレーションは今後の動向の予測や見積もりを行うものではなく、過去の情報を提供して、入札単価の設定に役立てていただくためのツールです。季節的な理由など、前週と次週で動向が大幅に異なることが予想される場合は、入札単価を決める際にその点も考慮することをおすすめします。
と予防線を張っているように、正直現場で使っているエンドユーザーからするとイマイチ使いにくい機能で、かつCPAなどの評価指標から逆算してCPCを設定するのがスタンダードであることもあって、この機能を積極的に使っている方は少ないと思います。僕もそうです。
が、ここでは敢えて、この微妙な「入札単価シミュレーション」機能を積極的に使うにはどうしたらいいのか、という無理くりシーズ的な視点でひとつツールを紹介したいと思います。
Free Adwords Bid Management And Optimization Tool
これは、Tenscoresというサイトで公開されているビッドシュミレーターで、AdWords の「入札単価シミュレーション」のデータをコピペして、CPAとコンバージョン率を入力すると、上限CPCをおいくらで設定したときに利益が最大化するかをグラフ付きでシミュレーションしてくれるツールです。
AdWords の「入札単価シミュレーション」自体がキーワードごとに出てくるものなのでアカウント全体とかはできません。なので、一部のキーワードの実績がアカウント全体の命運を握っているような、ロングテールの逆を行くパレートなアカウントならやってみる価値があるかもしれません。
まず、AdWords にログインして、任意のキーワードの入札単価シミュレーションを開きます。
データをコピペします。
エクセルとかテキストファイルに貼り付けて、「¥」マークとかを外して数値にして、スペースやタブを「,(カンマ)」に変換します(面倒くさい。。。)
Tenscore の Bid Optimizer の各フィールドに貼り付けて、目標CPAと現実的なコンバージョン率を入力します。「Value Per Click」の欄はカラです。
グラフとともに、この辺がいいんじゃないというCPC設定がサジェストされます。
正直、「入札単価シミュレーションを利用する」という強引な前提でのことなので、普通に細かい運用をしている方とか、金融工学のメソッドを利用して云々というようなビッドマネジメントツールをお使いの方にはSo What な感じかもしれません。
が、そうじゃない方で、本当にこのビッドでいいんだろうかともやもやしている方で、かつ入札単価シミュレーションをちょっとは信じてみようと思われる方は、一度トライされるといいかもしれませんね。
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