2011年9月29日木曜日

検索連動型広告が再び上昇気流に

北米の検索連動型広告が再び上昇気流に乗ってきたようです。

IAB(Interactive Advertising Bureau) と PwC(Price waterhouse Coopers) のインターネットメディアグループが毎四半期まとめている「IAB Internet Advertising Revenue Report(2011年上期)」によれば、2011年上期のネット広告は前年同期比で23%と前年の14%から大幅にアップし、下期の実績によっては昨年通期の売上を上回ることはほぼ確実と伝えつつ、その中でもディスプレイ広告の伸び以上に、検索連動型広告の伸びが強く牽引していることを挙げています。

Internet Ad Revenues at Nearly $15 Billion in First-Half 2011, Up 23%, Second Quarter 2011 Breaks Record Again

以下の2つのデータを見ると、確かに検索連動型広告のネット広告全体に占める比率は前年の47%から49%へ増加し、売上高も5,747Mから7,286Mドルへと、1,500Mドル以上の大幅増加となっています。バナー広告も前年の4,356Mから5,535Mドルへと、1,200Mドル弱の積み上げを見せているものの、検索連動型広告の方の伸びが大きく、全体のシェア増加は1%に留まっていることが分かります。



次に、以下のグラフは、検索連動型広告やバナー広告など、それぞれのタイプ別の時系列(年)の推移を示したグラフです。

昨年(2010年)は、リーマンショックの後遺症で全体的に振るわなかったその前年(2009年)から数字が大幅に復活し、DSPやRTB、Ad Exchangeなどの勃興で勢いの出始めていたバナー広告のシェアが微増し、検索連動型広告が若干シェアを減らしたため、「すわ、ディスプレイの時代が?」と一瞬騒がれたこともありましたが、今年の上期のデータを見るかぎり、検索連動型広告は改めてその実力を発揮し、ディスプレイは相対的にやや振るわなかったという結果になりました。数字は伸びているんですけどね。




一方で、この検索連動型広告の伸びが、いわゆる検索結果に広告をリスティングするタイプのものだけが牽引していると捉えるのは一考の余地があります。

以前も触れましたが、検索連動型広告と訳している項目「Search」の内訳は、「Paid listings」・「Contextual search」・「Paid inclusion」・「Site optimization」の4つの分野が含まれており、このうちいわゆる検索連動型広告というのは、「Paid listing」に当たります。

もちろんこれは伸びているんですが、欧米でドミナント状態のGoogle の売上の半分はパートナーサイトからの収入で、「Contextual search」はそのパートナーサイトに含まれます。Google が近年ディスプレイ広告に力を入れていて、そのディスプレイ広告もプラットフォームとしてはDoubleClickだけではなく AdWords をメインで使っていることが非常に多いということを考えると、この検索連動型広告の伸びは額面どおりに捉えないようにしないといけないと思います。 つまり、Searchカテゴリの中の「Contextual Search」の割合は無視できないほどに大きく、かつその何割かはバナー広告が入っているのではないか?ということです。(「Contextual search」の定義には「text links」って書いてあるんですけど、詳細に調査するのは難しいはずです)

第三者配信とアトリビューションの普及によってディスプレイと検索、その他のネット広告はトレードオフではなく協調して伸びていけるものだと思っているので、今後もこの数値は定点観測していきたいと思います。

PDFのレポートはこちらから:
the First Half '11 Internet Advertising Report (pdf)



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